国産畳工房あわとくは、創業100年になります。畳については尼崎でNo.1と自負しています。いぐさの産地である熊本に年に何度も訪問し、産地の農家さんと情報交換と交流を重ねてきました。畳のことなら「あわとく」にお任せ下さい。
こんにちは!有限会社あわとくです。
先日、尼崎市南武庫之荘にお住まいのお客様から、縁なし畳の表替えをご依頼いただきました。
なんと22年前の新築時から大切に使われてきた畳です。
今回の工事で、まるで新築のような美しさを取り戻すことができました!
「縁なし畳」とは、通常の畳にある縁(へり=畳の端についている布の部分)がない畳のことです。
半畳サイズで敷き詰めることが多く、市松模様のようにモダンな雰囲気を演出できるんです。
最近では「琉球畳」という名前で呼ばれることも多いですが、正確には素材や製法が異なります。
でも、見た目のスッキリ感は共通していて、洋風のお部屋にも合わせやすいと人気なんですよ!
今回のお客様は、1階を店舗、2階をリビングとして使われている一戸建てにお住まいです。
2階のリビングには縁なし半畳が12枚敷かれていました。
新築時に私が制作させていただいており、22年も使っていただいていたので、さすがに以下のような劣化が見られました:
日焼けによる変色 | い草は天然素材なので、長年の日光で色が変わってしまいます |
表面の皮むけ | 畳表(畳の表面のゴザ部分)が擦れて、い草の皮がむけてきていました |
エアコンからの水漏れ跡 | ドレン(エアコンの排水)の不具合で、シミができていました |
畳と畳の間の隙間 | 経年変化で、畳同士の間に隙間ができていました |
特にエアコンの水漏れ跡は要注意!
そのまま放っておくと、畳が完全に乾かずにカビが発生する恐れがあったんです。ダニの温床にもなりかねません。
まず確認したのが「畳床」です。畳床とは、畳の芯となる部分のこと。いわば畳の土台ですね。
お客様の畳床は「藁床(わらどこ)」という、稲わらを圧縮して作った伝統的なタイプでした。
しっかりとした良い畳床だったので、まだまだ使える状態。これなら表替えで十分対応できます!
畳表には、熊本県の酒井農産さんが作った天然い草を使用しました。
あわとくでは、一般のお客様向けには中国産素材を一切使わず、国産素材にこだわっています。
特に熊本産のい草は、色艶・耐久性・香りのすべてが優れているんです。
22年も使っていると、どうしても畳と畳の間に隙間ができてしまいます。
これを解消するのが「丈出し(たけだし)」「幅出し(はばだし)」という技術です。
簡単に言うと、畳のサイズを微調整して、ピッタリと隙間なく敷き詰められるようにする作業です。
ミリ単位の精度が求められる、まさに職人技なんですよ!
縁なし畳の半畳敷きで一番難しいのが「四つ辻(よつつじ)」の調整です。
四つ辻とは、4枚の畳の角が一点で交わる部分のこと。
通常の畳なら縁でごまかせる部分も、縁なし畳では隠せません。
4枚すべての角がピッタリと合わさらないと、見た目が悪くなってしまうんです。
この調整作業、本当に大変でした!
でも、1級畳製作技能士の技術を持つ当店の職人が、時間をかけて丁寧に仕上げました。
工事が完了すると、お客様から「新築みたいになった!」と大変喜んでいただけました。
22年間、大切に使ってこられた畳が、また新しい命を吹き込まれたような瞬間です。
私たち職人にとって、これほど嬉しいことはありません!
縁なし畳の表替えは、通常の畳よりも高度な技術が必要です。特に四つ辻の調整は、経験豊富な職人でないと難しい作業です。
あわとくは、国産の表の縁なし畳(半畳タイプ)の専門店として地域No.1の実績があります。この時期、受注の大部分が縁なし畳というほど、この分野には自信があるんです!
今回の工事のように、畳床がしっかりしていれば、表替えだけで畳は美しく生まれ変わります。
新調(すべて新しくする)よりもコストを抑えながら、新品同様の仕上がりを実現できるんです。
もし、お宅の畳が以下のような状態なら、表替えの時期かもしれません:
・表面がささくれている
・色が茶色く変色している
・シミや汚れが目立つ
・畳と畳の間に隙間がある
畳のことでお困りの際は、お気軽にあわとくまでご相談ください。
100年以上の経験と技術で、お客様の大切な畳を美しくよみがえらせます!