国産畳工房あわとくは、創業100年になります。畳については尼崎でNo.1と自負しています。いぐさの産地である熊本に年に何度も訪問し、産地の農家さんと情報交換と交流を重ねてきました。畳のことなら「あわとく」にお任せ下さい。

〒660-0054 兵庫県尼崎市西立花町2-3-6

22年使った縁なし畳が新築のように生まれ変わりました!

2025/09/10

こんにちは!有限会社あわとくです。


先日、尼崎市南武庫之荘にお住まいのお客様から、縁なし畳の表替えをご依頼いただきました。

なんと22年前の新築時から大切に使われてきた畳です。

今回の工事で、まるで新築のような美しさを取り戻すことができました!

縁なし畳って何?〜モダンな和室の主役〜

「縁なし畳」とは、通常の畳にある縁(へり=畳の端についている布の部分)がない畳のことです。
半畳サイズで敷き詰めることが多く、市松模様のようにモダンな雰囲気を演出できるんです。

最近では「琉球畳」という名前で呼ばれることも多いですが、正確には素材や製法が異なります。
でも、見た目のスッキリ感は共通していて、洋風のお部屋にも合わせやすいと人気なんですよ!

お客様のお部屋の状況

今回のお客様は、1階を店舗、2階をリビングとして使われている一戸建てにお住まいです。
2階のリビングには縁なし半畳が12枚敷かれていました。

22年の歳月が生んだ課題

新築時に私が制作させていただいており、22年も使っていただいていたので、さすがに以下のような劣化が見られました:


日焼けによる変色い草は天然素材なので、長年の日光で色が変わってしまいます
表面の皮むけ畳表(畳の表面のゴザ部分)が擦れて、い草の皮がむけてきていました
エアコンからの水漏れ跡ドレン(エアコンの排水)の不具合で、シミができていました
畳と畳の間の隙間経年変化で、畳同士の間に隙間ができていました



特にエアコンの水漏れ跡は要注意

そのまま放っておくと、畳が完全に乾かずにカビが発生する恐れがあったんです。ダニの温床にもなりかねません。

表替え工事のポイント

1.畳床(たたみどこ)の確認

まず確認したのが「畳床」です。畳床とは、畳の芯となる部分のこと。いわば畳の土台ですね。

お客様の畳床は「藁床(わらどこ)」という、稲わらを圧縮して作った伝統的なタイプでした。

しっかりとした良い畳床だったので、まだまだ使える状態。これなら表替えで十分対応できます!

2.国産畳表の選定

畳表には、熊本県の酒井農産さんが作った天然い草を使用しました。

あわとくでは、一般のお客様向けには中国産素材を一切使わず、国産素材にこだわっています。

特に熊本産のい草は、色艶・耐久性・香りのすべてが優れているんです。

3.隙間調整の技術〜丈出し・幅出し〜

22年も使っていると、どうしても畳と畳の間に隙間ができてしまいます。

これを解消するのが「丈出し(たけだし)」「幅出し(はばだし)」という技術です。

簡単に言うと、畳のサイズを微調整して、ピッタリと隙間なく敷き詰められるようにする作業です。

ミリ単位の精度が求められる、まさに職人技なんですよ!

4.四つ辻の調整〜縁なし畳ならではの難しさ〜

縁なし畳の半畳敷きで一番難しいのが「四つ辻(よつつじ)」の調整です。

四つ辻とは、4枚の畳の角が一点で交わる部分のこと。

通常の畳なら縁でごまかせる部分も、縁なし畳では隠せません。
4枚すべての角がピッタリと合わさらないと、見た目が悪くなってしまうんです。


この調整作業、本当に大変でした!
でも、1級畳製作技能士の技術を持つ当店の職人が、時間をかけて丁寧に仕上げました。

お客様の喜びの声

工事が完了すると、お客様から「新築みたいになった!」と大変喜んでいただけました。

22年間、大切に使ってこられた畳が、また新しい命を吹き込まれたような瞬間です。
私たち職人にとって、これほど嬉しいことはありません!

縁なし畳の表替えはプロにお任せください

縁なし畳の表替えは、通常の畳よりも高度な技術が必要です。特に四つ辻の調整は、経験豊富な職人でないと難しい作業です。


あわとくは、国産の表の縁なし畳(半畳タイプ)の専門店として地域No.1の実績があります。この時期、受注の大部分が縁なし畳というほど、この分野には自信があるんです!



まとめ 〜畳は表替えで生まれ変わります〜

今回の工事のように、畳床がしっかりしていれば、表替えだけで畳は美しく生まれ変わります。


新調(すべて新しくする)よりもコストを抑えながら、新品同様の仕上がりを実現できるんです。



もし、お宅の畳が以下のような状態なら、表替えの時期かもしれません:


・表面がささくれている


・色が茶色く変色している


・シミや汚れが目立つ


・畳と畳の間に隙間がある


畳のことでお困りの際は、お気軽にあわとくまでご相談ください。

100年以上の経験と技術で、お客様の大切な畳を美しくよみがえらせます!